■読み下し文
「ときに、我が
旦那、大分このごろはご辛
抱でございますねへ。チット
お出掛けなさいませんと、
罪でございやすぜ。
それは々々、あの子がどんなに
お待ち申してをりませう。
イヤそのはづさ。どうか
急にご新造さんをおもらひ
なさる▲
との事、また売人
より地鳥(ぢどり)を
おしめなすって、
ちんちん鴨の鍋
雑煮を召し上がると、○
忘れられません味でございます
ぜ。さぞお待ちどふて
ございませう。
▲△○→段落の繋がり方を示す記号
*→判別できない文字
■大江戸瓦版■
江戸の結婚事情について その2
武家の婚礼は、花嫁は白無垢に綿帽子、花婿は肩衣に袴。花嫁の被りものが顔が隠れる綿帽子から現在の角隠しに変わったのは、昭和初期のことである。
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