■読み下し文
「あれさ、お開きなさい、
といふにね、「お手が汚れまさ
アね、ヲヤ々々、いやだヨ。さ
う言ふと皆さんがそんなに
大きな口を開いて、
唾食らう雀ツ
子のやうだヨ。
「ハハ、、すづめツ
子じやねへ。娘ツ子の
お前がおいらは
一ト口食べたい。なんと
くちとりのかわりに
どうだらう。
▲△○→段落の繋がり方を示す記号
*→判別できない文字
■大江戸瓦版■
江戸のファーストフードについて
江戸時代中期以降、「握り鮨」「鰻の蒲焼」「天麩羅」「おでん」「蕎麦」「うどん」などのファーストフードが大いに流行した。
なかでも鮨は最初は屋台で食べさせたものである。今の江戸前の握り鮨が出現したのは、文化年間以降で、穴子、烏賊、海老を醤油などで味付けして煮て、握った鮨の上に載せたのが始まり。コハダや鯵などの生の魚を握るようになったのは幕末で、鮪は明治から、鮪の大トロは大正になってからである。
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