鳥盡初音寿語六(とりつくしはつねすごろく)読み下し講座


塵とり 一、むことり
二、矢(や)とり
四、てまとり

■読み下し文

「ヲイ、お玉どんとの箒を
ご覧いつ。出家(しゅつけ)
をしたが、
坊主になつたよ。その代わり
この塵取りは湿気るところに
あるせいかして、こんなに毛が
生えたよ。可笑しいじやないか。
そして、塵取りといふ
けれど、羽根も
なけりや、葦もないねへ。
その代はり▲
根はあるけれど
もねへ、全体口が
あつて、塵取りただ一
度も囀りそうなものだが、
気の利かねへ塵取りだヨ。

▲△○→段落の繋がり方を示す記号
*→判別できない文字

■大江戸瓦版■
掃除をしない正月について

江戸では、正月7日までが松の内。この間は、家の掃除は行わない習慣であった。 それは、縁起かつぎとして、箒(ほうき)で幸福をはき出さないため。7日までは手足の爪を切らないのも同じ理由。




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