■読み下し文
「イ、ありがたふござい
ます。確かにご勘
定を受け取り
ました。イヤ、どうも
ほっきまでもとの
もの。まへは鳥(あか)
あかには
困ります。これでは鳩(はと)
へも鷺(さぎ)
へもゆくことがなりません。
もつとも 梟(ふくろ)のものを鳥(とり)
ますやうにも▲
いきません時(ほと*
ねへがてつっぺんかけ*
かりの商売でございますから。
▲△○→段落の繋がり方を示す記号
*→判別できない文字
■大江戸瓦版■
江戸の借金事情について
江戸には公的金融機関はないので、質草がれば質屋に行き、なければ武士は札差しへ、町人は座頭などの高利貸しに行った。公定利子は、元文元年から天保13年までが
15%、それ以降が12%だったが、実際はいろいろな名目でふんだくっていた。
質屋の利息は金高に応じて2割から5割。12ヶ月間で質流れとなる。
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