7.花子十二ヶ月双六   1922年 (大正11年)
制作 案:原掬水 画:星川清雄 / 小学女性 1月号(実業之日本社) / サイズ(cm) 縦55×横80

 「花子さんの1年ぢうの運だめし。ころがしたピンコロはどう出るか、どう出ても、花子さんの身の上に起ることばかりです。試しに
ころがしてごらんなさい。」との説明文で振出しが始まる少女(お嬢様の花子さん)の暦双六。
雪だるま「お父さんの帽子を雪だるまにかぶせ、ぬらしてお小言をいただく」、 お花見「お茶屋に休んで、花よりも美しいとほめられる」、遠足「澤山歩いて、くたびれて1回休む」、終業式「通信簿を渡さる。あひる(乙)ばかりで、ガッカリする。お嬢様へもどる」、海水浴「蛸に、きんちゃくを、取られる」、菊の花「うまく寫生(しゃせい)して、学校の先生に天才だとほめらる」のコマを経て、忘年会「楽しかったことも、悲しかったことも、忘れるための忘年会。余興の対話に、花子さんは女王さま になって、大喝采」で上がり。学校で女王様になりたいのは、当時も今も同じなのだ。
花子さんは和服が多いが、時折見せる 洋装や水着姿がモダンである。