11.新案雙六当世二筋道 明治40年 1907年
制作  画:鏑木清方 発行兼編集人:石橋助三郎 印刷人:山田英二 版元:博文館 掲載誌 文藝倶楽部/ サイズ(cm) 縦55×横77

女子部と男子部とに分かれて双六なれど出会いの工夫あり!上がりは婚礼。
 双六の左上に以下の説明書きがある。「この双六は振り出しを男女区別し、女は女子部、男子は男子部へ札を置き、両方へ一度分かるるといえども、円内の「日比谷公園」「寄席」「芝居」「舞踏会」の4円内では、男女とも乗り、更にここより」出世、堕落のに二方面で別かるるものとす。さて、堕落の「下り」に至れば他の仲間が7回振るだけ休み。さて振りたる目が六なれば、男は「苦学」へ、女は「藝妓」に復活す。若し、六が出ざる時は、罰を課すべし。」
 上記の通り、振り出しは男女で分かれるが、4箇所だけ男女が同席できるコマがある。明治時代でも粋なはからいあり!女子のコマは「看護婦」「女子判任官」「女学生」「音楽」「婚礼」、男子のコマは「雇人」「苦学「俳優」「紳士」「豪遊」「長者」。上がりは「出世(婚礼の風景)」である。