《鳥盡初音寿語六(とりつくしはつねすごろく)読み下し講座》
嫁とり
読み下し文
「ときに、我が旦那、大分このごろはご辛抱でございますねへ。チットお出掛けなさいませんと、罪でございやすぜ。
それは々々、あの子がどんなにお待ち申してをりませう。イヤそのはづさ。どうか急にご新造さんをおもらひ
なさる▲
▲との事、また売人より地鳥(ぢどり)をおしめなすって、ちんちん鴨の鍋雑煮を召し上がると、○
忘れられません味でございますぜ。さぞお待ちどふてございませう。
▲△○→段落の繋がりを表す記号 *→判別できない文字
大江戸瓦版
江戸の結婚事情について
武家の婚礼は、花嫁は白無垢に綿帽子、花婿は肩衣に袴。花嫁の被りものが顔が隠れる綿帽子から現在の角隠しに変わったのは、昭和初期のことである。