《鳥盡初音寿語六(とりつくしはつねすごろく)読み下し講座》
口とり
読み下し文
「あれさ、お開きなさい、といふにね、「お手が汚れまさアね、ヲヤ々々、いやだヨ。
さう言ふと皆さんがそんなに大きな口を開いて、唾食らう雀ツ子のやうだヨ。
「ハハ、、すづめツ子じやねへ。娘ツ子のお前がおいらは一ト口食べたい。なんとくちとりのかわりに
どうだらう。
▲△○→段落の繋がりを表す記号 *→判別できない文字
大江戸瓦版
江戸のファーストフードについて
江戸時代中期以降、「握り鮨」「鰻の蒲焼」「天麩羅」「おでん」「蕎麦」「うどん」などのファーストフードが大いに流行した。
なかでも鮨は最初は屋台で食べさせたものである。今の江戸前の握り鮨が出現したのは、文化年間以降で、穴子、烏賊、海老を醤油などで味付けして煮て、握った鮨の上に載せたのが始まり。コハダや鯵などの生の魚を握るようになったのは幕末で、鮪は明治から、鮪の大トロは大正になってからである。