《鳥盡初音寿語六(とりつくしはつねすごろく)読み下し講座》
手間(てま)とり
読み下し文
「ヲイ喜*や、明日はきつと来てくれねへと、困るぜ。アツ鶯茶も大急ぎ、それに、つりは色の縮緬も解き、いろのふた
こぎぬも急の請け合いだらう。どうぞ頼むぜ。それとも他に手間を入れやうか。
どうも手前の言ふをは、下手のかけだ。▲はぐ*じゃねへが、鳥止まらねへから困る。
▲△○→段落の繋がりを表す記号 *→判別できない文字
大江戸瓦版
江戸の藍染めについて
このコマには、染物職人が描かれている。大工や左官などの職人は、はじめは褌(ふんどし)一丁に腰きり半纏(はんてん)だったが、やがて紺の木綿半纏に股引(ももひき)・腹掛けとなる。半纏は大部分が藍染めで、幕末に江戸に来た外国人はこれを「ジャパンブルーと」激賞したという。