《鳥盡初音寿語六(とりつくしはつねすごろく)読み下し講座》
金(かね)とり
読み下し文
「へん、憚りながら、あの面倒はわつちの食いものサ。ところを、おめへさんにしめかれて、
鍋え入れられちや、どうも黙ってはゐられやせん。舌切り雀じやねへが。ヤットお宿を訪ね
当たりやした。サアあの雌をおだしなせへ。羽(は)がひしめにして、ぎうぎういはして
やりやす。殺そうといっそうとわつちの▲そアでございやす。それども、そこは又旦那ずいぶん読みとったサ。
▲△○→段落の繋がりを表す記号 *→判別できない文字
大江戸瓦版
江戸の借金事情について その2
あこぎな高利貸しは、烏金(からすかね)と呼ばれた。借り手は、明け方の烏のカアで借りて、夕焼けの烏のカアで利子を付けて返す。百一文というのは、朝百文借りて、夕方に壱百一文で返すもの。