18.少女12ヶ月双六    1928年 (昭和3年)
制作 画:川上千里・竹久夢二・岩田専太郎・室野たくま・須藤しげる等/少女倶楽部1月号(大日本雄弁会)
 / サイズ(cm) 縦55×横80


 四季折々の暮らしや行事を表した双六。
この双六の特徴は、 コマごとに画家を変えて、合作双六仕立てにしていることである。竹久夢二や岩田専太郎らを起用して、原画を描かせており、なんとも豪華な双六である。憂いを含んだ少女が見事に表現されている。
振出しは、和装の二人の少女。1月 入営(画:たくま 女子は家に在って外に働く男子を助けませう)、2月 雪かき(画:夢二 世のため人のために働きませう)、5月すべてへり下りませう(画:専太郎 さがる程なほあぐる藤の花 )、7月 七夕(画:しげる 女子は裁縫、手芸など熱心にいたしませう)、9月 菊の花 を愛する(画:夢二 姿、かたちよりも心の花の美しいやうにいたしませう)、12月 花の日会(画:専太郎 力のない人、弱い人 のために尽くしませう)のコマを経て、一家団欒で上がり。
絵には大正ロマンの最期の輝きがあるが、コマの説明文には暗い影が射している。