大正ロマンと絵双六 |
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■大正ロマンとは?
大正ロマンとは、主に大正時代(1912〜1926年)に流行した、日本とヨーロッパのデザイン様式の融合によってできたモダンでロマンチックな文化のことを言います。
その領域は、絵画・挿絵、建築、家具にとどまらず、モダンボーイ
・モダンガール、カフェなどで表されるように広く社会風俗にまでも及びました。大正ロマンで表現されたものは、
憂いある甘美な女性の姿、洗練された都会の生活、西洋文化と日本の伝統美の融合、リベラルアーツを重視した
教養主義・・・など旧来にない新しい時代の大衆の願望であり美意識でした。
■大正ロマンを支えた出版文化
大正ロマンを支えたのは、当時の出版文化です。明治時代の後半〜大正時代〜昭和初期には、少年・少女雑誌、同人誌、
書籍などの印刷メディアが百花繚乱の如く発行され、その影響力は日本の津々浦々にまで浸透しました。
このことは、これらの書籍・雑誌の表紙や挿絵や付録を通じて、多くの作家に活躍の場が与えられたことを意味します。
竹久夢二、中原淳一、鏑木清方、伊東深水、高畠華宵(たかばたけかしょう)等をはじめ川端龍子、蕗谷虹児、蛭田時彦、
森田久、藤本斥夫、武田比佐、須藤しげる、林唯一、田中比佐良などは近代出版文化の繁栄によって、仕事が与えられた
もともいえます。
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